以前、「QuickTime MPEG-2 再生コンポーネント のインストール」というタイトルでQuickTimeのMPEG-2再生に関して触れたのですが、この投稿に質問を頂いたので今回はその事を取り上げたいと思います。
ご質問頂いた内容は、「QuickTime 7、QuickTime X、VLCメディアプレイヤーの三種のアプリ上でMPEG-2 TS(トランスポートストリーム)形式のムービーを再生した際のCPU稼働率の違い」と「Quicktime X再生時のGPU加速が有効になっているか」の二点。
前者はアクティビティモニタでCPUの使用率がリアルタイムで分かるのですが、後者はどうやって調べたらよいか分からないので、とりあえず前者のCPU稼働率の違いを調べてみました。
これらソフトの稼働率を図るために使用したPCは普段仕事で使用している現行機種のMacPro 12 - Core(OS 10.6.5)。
再生時に使用したムービーデータはたまたま仕事でBlu-rayコンテンツを作成していたこともあり、BDオーサリングに使用していた1080i60のMPEG-2 Elementaryデータです。
ちなみにエンコードにはSorenson Squeeze 5を使用しています。
これらの条件下でテストした結果、下図のような数値が出ました。
(画像をクリックすると拡大表示されます)
結果はQuickTime 7とQuickTime XはほぼCPU使用率は変わらず、大体105〜115%前後という数値を示していました。
それに対して、VLCは50%を切る数値を記録しており、QuickTimeの約半分のパワーでムービーを再生していることがこれによって分かります。
GPU(ATI Radeon HD 5870)がMPEG-2ムービーの再生をサポートしているかは分かりませんが、VLCによる再生が非常に滑らかで再生開始も早かったことから、QuickTimeよりVLCの方が64 bitのプロセッサーパワーを上手く引き出している感じがしました。
以上ですが、ご質問頂いた “あああ” さん、こんな報告で参考になったでしょうか?
R36様
詳細な調査結果、ありがとうございます。
なんと、自分の予想とは逆に結果になってしまいましたね。。
VLCが最もCPU利用率が低いとは。。。
H264におきましては、QTXのGPU支援が有効と聞いていましたが、
MPEG2においては、効かないようです。
QT7とQTXの利用率が似ているのもそれを裏付けていると思います。
最近のMACは、nvidiaが多いので、nvidiaなら違う結果になるかも知れませんが、
そこは別途自分で調べてみたいと思います。
投稿情報: あああ | 2010/12/24 23:54
あああ さん
少しはお役に立てたようでなによりです。
QuickTimeはファイルを開いて再生するまでに10秒ほど時間がかかり、サクサク動作する感じではなかったです。
私の周りのMacはATIのグラフィックカードばかりなので、NVIDIAの環境は試せませんでしたが、MacはCPUパワーに頼る傾向にあるので、GPUも上手く活用してくれたら嬉しいのですが。
ではでは。
投稿情報: R36 | 2010/12/25 18:52